Petcabin

ペットキャビンの現状報告(2023/9)


結論からお伝えすると売上が足りなくてこのままでは来年あたりで資金が尽きて終了しそうです。
なぜそうなったか 今から説明いたします。


以前2016年迄は店の売上とネット販売の売上比率は7:3くらいでほとんど店の売上で生活できていました。
ネットで販売している商材は妻の趣味程度の存在でした。


それが店を早めにCLOSEしてからお客様の足が遠のき今では比率が1:9くらいになりほぼ店の売上がなくなってしまいました。
以前の1日の売上が現在一月分の売上になっております。
ネットの売上は以前と大した変わりはありません。
ただ金額を安くしたせいもあり利益は減少しております。


資金は減る一方で融資も限度額まで受けているのですが赤字続きで毎月減少しております。
普通に営業し働いているのに収入がなく出資ばかり増えている現象はお勤めの方には理解できないかもしれません。


なぜそうなったか説明しますと・・・
まず妻が考案した栄養食の仕入れ単価が高額なためです。
つくば保険食品の社長(米澤先生 獣医師)に相談して製造していただいているのですが、妻が要求したことは「金額は高くなっても構わないのでちゃんと効果がわかるようにしてほしい」ということでした。


米澤先生のポリシーは薬剤ではなく栄養をつけることでペットが本来持っている免疫力などを修正して快方に向かわせることでした。
若い頃の動物実験を後悔し罪滅ぼしのつもりで研究しているとのこと。
当然良い原材料を使用することになるので販売価格は高額になります。
他の業者から製造の依頼も多数あるらしいのですが条件として「価格は安くしてもらい、それなりの効果を期待する」ようなことばかりで仕事なので嫌でもだましだまし製造されていたようです。


妻とは意気投合してましたので何度も試作を繰り返し納得の行くカタチで販売にこぎつけました。
当時猫エイズが問題視されていましたので、とりあえず免疫力を上げるためイミノキャットが最初の商品になりました。
それ以降次々と商品開発していきました。なかには需要がなく終了した商品もかなりありました。


販売価格を決める段階になり先生から提示された金額はあまりにも高額で気軽に購入できる金額ではありませんでした。
先生の考えでは「他にない商材で妻が考案したオリジナル商品だから高額が当たり前」とのことでした。


しかし妻は先生には内緒で他の栄養食とあまり変わらないくらいの価格にしました。
当時は店の売上がメインでしたので利益を度外視しての価格です。
本当に困っている飼い主の負担を軽減してあげたい」という妻のポリシーでした。
「私は好きにしたらいい」と思いそのまま価格設定をしました。
利益はナショナルブランド(スーパーなどでも手に入る知名度の高い商品)の利益率と同等です。
要は薄利多売を考慮した価格です。(現在でも値上げは何度かありましたが利益率は変わりません)
それでも初めての方からしたらお高めだと思いますが・・・。特に鉄サポートなんて高すぎるくらいに感じるでしょうね。


はじめ(2000年頃)は数名のお客様でしたがネットでの検索により少しずつお客様が増え始め、調子に乗ってきたところで、(2008年頃)保健所から連絡がありネットに記載されている表現が「薬事法に抵触する恐れがある」と指摘されました。修正しない場合懲役または罰金になるそうです。
こちらは正直に本当のことを記載していたのですがそれがイケなかったようです。


まず効果効能や獣医師が製造したと記載しないこと。
便秘という言葉は使ってはいけないとか使用目的を表示してはいけないとかいろいろ・・・・。


何度も保健所の担当者と口論し、出来たサイトは要領を得ない栄養食を高額で販売しているだけのサイトになってしましました。
当然新規のお客様は減少しそれまでのお得意様からは分かりにくくなったと言われ、仕方なく問い合わせフォームを作り朝から晩まで対応に追われることになりました。


妻はずっと不満を抱えメールのやり取りで何時間も格闘しておりました。
たぶんかなりのストレスだったと思います。主に国のペットに対する方針などです。
まずペットの病気は獣医師が薬剤提供したものを使用する。それ以外は認めないとのこと。
つくばの先生はそのことをご存知なので薬剤による副作用を恐れ栄養食で回復を目指すことを研究されておりました。
普通の獣医師はとりあえず検診をし、それらしい薬剤を与え、効果の程を伺いながらダメならば他の薬剤を試す。
それがあたりまえのことです。
副作用のことがわかっていてもそれ以外の方法がないのですから仕方ありません。
(良識のある獣医さんは当店に栄養食を購入されていました。原材料で判断できるものなんですね)
私達も外科以外で獣医を訪れることはありませんでした。

お客様にはそのこと(主に獣医師不信)が不満でネット検索され当店を見つけ相談し納得がいったら購入する。なんとも手間ひまのかかる販売方法でした。
これも全て店の売上と妻の対応によるものでした。


それが2016年年末に妻が突然脳梗塞になり右半身麻痺・失語症と最悪な病気になってしまいどんどん状況が悪化していきました。
減少し続ける売上、妻の介護。当然私もストレス・疲労が溜まり2020年頃尋常性テンポウ症という皮膚に水ぶくれ(所構わず)ができる難病指定になってしまいました。
薬を飲んでいるので水ぶくれは出来ませんが、かれこれ3年ほど通院生活です。これからも続くと思います。発症すると基本的に治らないようです。


私はもともとトリマーでしたのでペットの病気に関しては詳しくありません。妻に任せっきりでした。
美容と店頭販売・商品の配達・ホームページ作成・経理会計処理等が私の担当でした。
突然の病で引き継ぎも出来ず要領を見ないままネット販売を手掛けてきました。
当然美容は中止・配達も店が終わってからとなり徐々に売上が減ってきました。


昨年12月に妻が他界し私の役目もほぼ終了したのですが、お客様の商品に対する継続と感謝の声を私自身が聞き妻の偉大さを身にしみて感じております。
私自身は需要がなければ辞めればいい、普通に働いて収入がなく出費ばかりで毎月赤字で続けていくためだけに融資を受けるのは営業している価値はないと思っておりました。
このまま続けば生活が破綻するのは目に見えて明らかですから。
現状の顧客数では継続でき無くなります。


まず顧客を増やすことを目標にし、今回このようなページを掲載しました。
何も知らずに突然閉店するのはダメだと感じたからです。


そこでお願いです。
私にできることは今まで色々(保護猫応援価格・お試しセット・クレジットカード支払い)してきましたがこれが最後です。
良いアイデアが浮かびません。

当店の商品が良いと感じていただいているお客様は当店の商品を宣伝して広めてください。
寄付は遠慮します。妻のポリシーに反するので。
(購入された商品を保護団体に物資支援というカタチならアリかも・・・。)
ブログ・ツイッター・SNS・くちコミ何でも結構です。
売上が現在の倍位になればとりあえず利益が出て生活できると思います。
なんとか継続しようと自分の首を絞めるような形になってしまいました。


当面の問題は売上です。
次は後継ぎの問題です。
現在私一人で営業しているので私が事故でも合えば即終了です。
無事だとしても赤字経営ですから当然資金がないため商品を増やし店を回復することも人を雇うことも出来ません。
今の店頭はお得意様が購入される商品しか置いてません。(無駄な仕入れができないためです)
あと10年ほどを目処に売上を 人を雇えるくらいにし、私が引退しても生活できるくらいに蓄えが必要です。



このようなことをページにしてお客様に訴えるなんて妻が見たら激怒すると思います。
そこまでしないといけなくなったのは他でもなく妻なんですから勘弁していただきたい。
情けない話でしたが何卒よろしくお願いいたします。
変化がなければ来年終了するかもしれません。もう追加融資はできませんから。


本当に危なくなったらまたページにしてお伝えいたします。今回の結果も良くなればお伝えします。


長くなりました。お読みいただき感謝いたします。

2023/12月現在
皆様の売上協力のお陰で赤字回避出来ております。
本当にありがとうございます。
それでも、お客様の絶対数がまだ少ないため引き続きご協力お願いします。
ペットキャビン 店主